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    この大空に、翼をひろげて 感想

    作品名この大空に、翼をひろげて
    メーカーPULLTOP発売日2012年5月25日
    原画八島タカヒロ、基井あゆむ、田口まこと(SD原画)シナリオ紺野アスタ、七鳥未奏、奥田港
    霜月はるか、茶太ムービーはらだ、ハッピーヒップバルーン、どせい
    対応OSWindows XP/Vista/7お気に入り度7/10
    ディスクレス点数81点
    プレイ時間約22時間(管理人基準)



    ――好きだから、飛ぶんだ。



    五月の注目株、「この大空に、翼をひろげて」の感想ですよ。
     
    グライダーという珍しい題材が目を引いた本作。体験版の出来の良さも相まって、本作でのPULLTOP初体験を楽しみにしていたわけですけど……いやあ、面白いっすね。なんというか、色々眩しい内容でしたけど。

    ライターさんも原画さんも初めて遭遇する面子だったので、新鮮な気持ちで楽しむこと出来ました。てか、全体的にクオリティが高くまとまってるんですよね。萌えゲーの理想的なお手本となるような作品です。

    しかし、しかしですよ、爽やか過ぎる! どうやったらこんな美少女に囲まれた輝かしい青春を過ごせるんですかねぇ……

    まあ、それは置いといて、詳しい感想へ。(一部ネタバレ部分は反転で読めるようにしています)




    攻略できるヒロインは小鳥、天音、あげは、双子の五名。ちなみに双子は亜紗ルートと双子ルートに分かれています。
    攻略はというと、狙ったヒロインよりの選択肢を選んでいけばルートに入れるので簡単。但し、グランドルートの位置づけになる天音ルートは天音以外のキャラを攻略しないと行けないので注意です。
    また、双子ルートも亜紗ルートをクリアするまでは選択肢がロックされているのでこちらも注意。

    さて、ここまで読むと「おいおい、俺の依瑠ちゃんのルートは無いのかよ、ファック!」 と叫びたくなるでしょうが安心してください。双子ルートが実質の依瑠ルートです。もちろん、えちぃシーンもほぼ、依瑠単独です。やったねたえちゃん! 
    まあ、個人的な希望を言うなら純粋に依瑠単独のルートも欲しかったですが、そこは彼女の性格から考えると無理というもの。ここらで我慢しといてやりましょう(無駄な上から目線)


    システムについて。
    スキップ、バックログ、ホイールでの文章送り、個別のボイス設定、右クリックでのウインドウ消去など、基本的な項目に加え、バックログからのシーンジャンプ、マウスジェスチャーも搭載されていて高水準。ユースティアで実感しましたけど、マウスジェスチャーってかゆい所に手が届いて便利なんですよねー。
    (ちなみに上記は公式サイトにある、機能強化パッチで追加されるものも含んでいます。プレイされる時は是非、当ててください)

    ただ、一つ難癖を付けるなら、「前の選択肢に戻る」の機能があるのに「次の選択肢まで飛ぶ機能」がなかったのがちょい残念。割と序盤に最初のフラグ立てが出てくるので、二週目以降スキップするのが面倒なんですよ。


    次に原画。絵に関してです。
    美麗です。特に背景。流石にグライダーを題材にしているだけあって相当気合が入ってます。メインとなる空の背景は見ていると気分が晴れ晴れとします。たぶん、今年出たエロゲの中では屈指の出来なんじゃないでしょうか。

    CGはと言うと、背景に負けず劣らずの綺麗さです。ただ、天音先輩のCGでやや崩れているような感じのものが、ありましたが、そこ以外は完璧だと思います。まあ、塗りに若干の癖がありますが、そこは好みの問題。個人的には好きです。
    あとはSD絵も結構あるんですが、かなり可愛い! 個人的にSD絵はこもわたさんの絵が最強と思っていたのですが、それを超えました。癒されるで。

    あとあと、絵と言うよりは演出なんですけど、各ルートのここぞという場面でちょっとしたムービーが流れます。これが中々良い出来で場面を盛り上げてくれますよ!


    次にメインのシナリオ&キャラクターについて。
    世界観は近未来の学園都市を舞台とした学園モノ。近未来、とは言ってもほぼ現代なのですが、学園の風景や小鳥の車椅子からはそのテイストがちらほら見受けられますね。
    キャラクターはどれも丁寧に作ってあって好印象。ヒロインはもちろんのことサブキャラも各ルートに絡んできますので、そこも大きなプラス。

    主人公の碧はエロゲではやや珍しい、体育会系寄りの性格。過去に挫折を経験しながらも、立ち直っていて尚且つ、さっぱりとした好青年なので大体の方に受け入れられるんじゃないでしょうか。見せ場もそれなりにありますしね。
    あと個人的に作る料理が男らしく豪快(雑とも言う)なのが気に入りました。エロゲだと、こういうのって凄い珍しいんですよねー。
    ただ、ボイスなしなのが残念。あったらもっと盛り上がっただろうに。


    キャラクターのCVはどれも良かったと思います。メインからサブキャラに至るまでばっちりのキャスティング。特にメインの星咲さんが小鳥のキャラに嵌っていて良かったです。

    以下は男女別お気に入りキャラ。

    男……あんちゃん、碧、マー坊、双子の祖父。
    女……小鳥、佳奈子、イスカ、朱莉、あげは、依瑠、亜紗、ほたる、天音。
    そして偉大なる大先輩、ハット。

    いやあ、今回はヒロインはもちろんなんですけど、サブキャラが魅力的すぎる! 可愛いのなんのって。ただ、佳奈子先輩のルート探してるんですけど、見つからないんですよね……バグでしょうか、うんバグですね!(自己完結)
    しかし、あんちゃんは役割的にはただの便利屋なんですけど、それを感じさせない男前ぶり。是非、あんちゃんを主人公にしたイスカルートを……てかイスカ滅茶苦茶好みなんですよっ! ビジュアルがドンピシャですしね。出来れば髪はミディショのままで居て欲しかったけど。

    一つ、残念なのはソアリング部の男子が碧だけなことか。この手の題材ならせめて、あと一人部に男が居た方が良かったと思うんですよね。


    テキストは読みやすいですね。ただ、一人称で進む平均的なエロゲの文章。特に言うことはないです……が、複数ライター故に各ルートシナリオはもちろん、テキストも結構、違います。特に双子ルート担当の七烏未さんのテキストは詩的な表現が多用されるので、好みが分かれるかもしれません。
    個人的には七烏未さんのテキストが一番気に入りました。


    そして、シナリオについて。
    お話の内容としては何年かの月日を経て、故郷に帰ってきた主人公・碧が風車の立ち並ぶ丘で偶然、パンクした車椅子のおかげで困り果てていた少女と出会う。
    その時に頭上に広がる青空を飛び去っていったのは、真っ白の翼を携えたグライダー。グライダーに魅入られた碧はそれを操縦していたという人が居る、ソアリング部に入部することを決意するのだが……

    とまあ、こんな感じ。端的に言うなた部活モノですね、はい。
    展開としてはソアリング部に入部した主人公たちが、数十年に一度現れる、雲の回廊(モーニンググローリー)をグライダーで渡ることが全編に渡っての大目標となります。

    目的を果たすために全員が一丸となって部活に取り組んで行くというストーリー展開は王道ですが、それ故に面白くどのルートも飽きずに読み進めることが出来ました。
    そして、もうこれでもかってくらいに爽やかなんですよねえ……舞台が夏ってのもありますけど、主人公たちの絡みが眩しすぎる……! 何気ない学生生活とちょっと特殊なソアリング部の活動を上手く絡めていて、面白い! 萌えとコメディ、そして少しの燃えが良い感じに備わっています。個人的には理想的な萌えゲーという感じですね。
    俺もこんな青春送りてぇ……と思わず呟いてしまいそうになるぐらい輝かしいです。それにメインのフライトシーンは盛り上がりが良く、中々に熱くなれるのも好印象。BGMと演出の良さも効いています。

    ただ、複数ライター故かルートの出来に差があったりします。(個人の主観ですが)
    公式ではアスタさんがメインの小鳥・天音ルートを、七烏未さんが双子ルート、奥田さんがあげはルートを担当したとのことですが、あげはルートが前者二人の担当ルートに比べるとちょっと見劣りするかな……と。決してつまらないわけじゃなく、面白いですし、全編に渡って共通している爽やかさも健在なのですが……うーんと言わざるを得ないところがチラホラ。
    それに全ルートで多かれ少なかれご都合主義があるのも人によってはマイナスかも。まあ、ご都合主義の方はどんな物語にでも多かれ少なかれありますし、気にするほどでもないのですが、そういうのが絶対に許せないって人は駄目かもしれません。


    個人的には小鳥ルートと双子ルートがお気に入りだったり。特に小鳥はこのシナリオのお陰で株が急上昇。自転車で二ケツするシーンはべたでしたけど、それ故に破壊力抜群。ここでやられましたよ、色々と。それに最後の松葉杖ついた小鳥は最高に美人でしたねー。
    あとは前述したように双子ルートは七烏未さんの詩的な台詞回しが凄い好みでお気に入り。展開的には全ルート中屈指の超展開(具体的に言うなら二股)があるのですが、気づくと何故か爽やかな青春モノになっているという分けの分からなさ、ここは七烏未さん凄いなーと言わざるを得ない。扱われたテーマも一番好きだったりします。
    でも、碧の「一人より二人だ」は素晴らしい迷言でしたね。全力でクズと言わざるを得ない(笑)



    音楽について。
    BGMは曲数は平均的ですが、ハイクオリティ。空に良く合う清涼感のあるBGM、フライトシーンを盛り上げる熱い曲があったりと良い感じ。個人的に民族音楽のテイストを盛り込んだBGMがあるのも高ポイント。
    ボーカル曲は以下の通り。

    1stOP&ED……Perfect Sky
    2ndOP……Precious Wing
    の計二曲。最近やったのがどれもボーカル曲多目だったので、若干の物足りなさもありますが、両方とも良い曲です。

    お気に入りはPrecious Wing。AメロからBメロ、そしてサビラストのPrecious Wing~♪ ってところが実に良いんですよ。また作中でも盛り上がる所で掛かるので印象に残ります。
    、あた、作中のあるキャラクターの事を歌った歌詞になっているので、クリア後に聴くと感慨深いものになりますね。


    最後にエロについて。シーン数は以下の通り。
    小鳥……4(本番3)
    あげは……4
    天音……4(本番3)
    亜紗……2
    依瑠……2
    亜紗&依瑠……1

    回数は標準的。尺も十分にあるので実用的です。あと絵が意外にエロかったんですよね。そういうシーンでは少し肌をテカらせてくれているからでしょうか。
    まあ、何にせよエロで手を抜いていないというのは非常に良い事です。あとあげはエロい。
    ちなみに上は予約特典のパッチなしの回数ですが、パッチを当てると更に1シーン増えます。また、パッチは各ルートのちょっとしたアフターにもなっているので必見です。(小鳥はアフターではなく、本編のエピローグで省略された所の補完)

    おしっこはあげはと双子に一つずつ。ただSEがないのは頂けない。私はおしっこにはSEが必須であるといつもいつも(ry


    感想は以上です。
    爽やかだったなあ。読後感も非常にさっぱりしていて、文句なしの良作ですね。
    あとはサブキャラルートを搭載したFDがあれば完璧だな!(ハガキにFDへの熱い思いを書き連ねながら)
    とりあえず、体験版やって面白い、と思った方は迷わず買って良い出来ですよ! てか、最近の萌えゲーではダントツのクオリティですのでお勧めです。

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