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    EXTRAVAGANZA ~蟲愛でる少女~ 感想

    作品名EXTRAVAGANZA ~蟲愛でる少女~
    メーカーBLACK Cyc発売日2006年10月27日
    原画上田メタヲシナリオ和泉万夜
    井月稀世伽ムービーパリオ
    対応OSWindows 98SE/Me/2000/XP/SP2お気に入り度6/10
    ディスクレス点数80
    プレイ時間約24時間


    去年に本編が世に出てから10年ぶりに外伝ソフトが発売され話題となったEXTRAVAGANZA本編の感想になります。
    結論から言うと面白かったんですけど、なんというかシナリオが薄味に感じたり、主人公の夢美が魅力的に見えなかったため、作品として良く出来ているのは分かるんだけど、私個人としてはそこまで好きになれないという微妙な位置づけになってしまいました。
    豊富な選択肢と分岐パターン、それを用いて一人の人間と一匹の蟲の半生を描いた大作……なんですけど、同じシナリオライターで題材も似ている無限煉姦の方が自分は圧倒的に好きで、最後までそれと比べ続けてしまいました。あとは脇を固める部分にしょっぱい所が多いのも残念。

    以下は詳細な感想(一部ネタバレ部分は反転で読めるようにしています)。


    ◆ルート構成+システム

    序文でも書きましたが、本作最大の特徴として豊富な選択肢とそれに因る分岐・EDパターンの多さが挙げられます。

    イメージ1373


    ただ、豊富とは言っても画像のようなフローチャート形式で纏められており、今進行しているスロットから何パターンの分岐があるのか、全体マップと章ごとの達成率などもひと目で分かるようになっているので、字面ほどの難易度の高さはありません(フルコンプを目指す場合は公式が載せている攻略見ないとかなり面倒ですけど)。勿論ジャンプ機能も付いています。
    また、先程は選択肢と言いましたが、今のエロゲでよく見られるような立ち絵などが表示されている画面で出て来るタイプではなく、このフローチャート画面でスロットを選ぶのが選択肢となっております。で、次に選ぶスロットにその大体の展開が書かれているので、ある程度先の展開を見越して選べるわけですね。Hello,good-byeやイヅナ斬審剣の選択肢をフローチャート形式にして更に物量と分岐パターンを大幅に増やしたものをイメージしていただければと思います。

    ADVというジャンルらしく自分が選んだ行動によってその後の展開が何通りにも分岐していく、というのをしっかりやっているのはプレイしていて凄く楽しかったですね。今の選択肢や分岐を極力減らしたようなタイプのエロゲがダメという訳ではないんですけど、この場面ではこういう行動を採りたい、ここで敢えてこの行動を採ったらどうなるんだろうと思い、実際にそれを選べる。しかも一見するとバッドエンド直行系選択に見えてもバトル系作品でありがちな即死エンドで終わりなどではなく(まあ即死もあるにはあるんですが)、そのまま話が繋がっていくというのはとても良かったです。
    やっぱりADVというかプレイヤーが介入できるタイプの作品ってその好奇心を満たせるか否かって凄く大事だと思うんですよね。本作はその点がしっかりしていてとてもくプレイし甲斐があるゲームだったなと思います。

    あとは主人公が女性なこともあり、所謂攻略ヒロインという存在がいないことも変わった点として挙げられますね。
    なので必ず誰かしらと結ばれないといけないという制約がなく、一人と一匹の色んな生が描けていたと思います。この辺りはシステムとマッチしていて良い選択だったのではないかと。


    ◆シナリオ

    システムが良い、ではそれを活かすシナリオは? というところになるんですけど……序文でも書いたように悪くはないんですけどキャラ含めてな~んか薄く感じるんですよねぇ。内容はしっかりしてて量も多く、その内容もハード。でもなんか薄い。
    なんでこんなふうに感じるのかなぁと自分なりに考えてみたんですけど、一つはやはり主人公たる夢美がパッとしないことと、シーンとシーンの間をざっくり削っている、所謂溜めの部分がない感じがあるのでそれが全体の淡白さに繋がっているのかなぁと。ここは良く言えば無駄が少なくテンポが良いとも取れるんですけど。
    あとは個人的に成蟲編の敵がすっごい微妙に思えて……確かに因縁はあるけど、長い話の最終章の割にイマイチ締まらないよねという残尿感のようなものが(EDも特別なものに変わるとかそういうのもなかったですし)……加えて今までずっとパートナーとしてやってきて尚且つ作品として親子愛推しなのに蟲クンとの触れ合いタイムが激減しましたしね。正直遙みたいない居ても居なくても変わらんような娘を追加するくらいなら蟲クンに全振りして欲しかったところ。

    また、本作は特殊能力を持った蟲をポケモンみたいに出し合って戦うシーンも多いんですけど、その辺の演出も2006年の作品とはいえしょっぱかったですねぇ……エフェクトやBGM、CG等の画面を構成するパーツの貧弱さもありますけど、そもそも本作の戦闘の華である蟲の立ち絵及びCG(蟲クンは流石にちょっとだけありますけど)がないというのは致命的な気がします。折角「秘蟲」なんてちょっとワクワクさせる要素もあるのに勿体無い。

    ちなみにお話としてはある日、蟲使いという不思議な力を持った蟲を使役する能力者に蟲を繁殖させるための苗床として誘拐されてしまった少女がその環境から脱出し、蟲使いたちとの因縁を完全に断ち切り幸せな暮らしを得るまでの十五年間を描いたものとなります。

    突然降って湧いた特大の不幸にも負けずに産み落とした我が子と強く生きていく少女の姿は作品内の時間経過と一緒に幸せな結末を探すプレイヤーの苦労と共に胸に来るものがあります。最初は気持ち悪いと嫌っていた蟲を我が子として認め始めたりするところなんかも流し気味ではあるものの良かったかなと。
    プレイ前は蟲クンが人気投票一位のキャラと知った時、オタク特有の悪ノリかと思ったんですけど、実際にプレイすると一位になるのも頷けるほどの可愛さがあるんですよね。健気に母親を守るために頑張ったり、言葉は出せないもののジェスチャーなどで母親を慕う姿などはあざとさを感じるものの頬がほころびます(好物が桃の缶詰の汁とオレンジジュースをブレンドしたものとか狙いすぎ。でも可愛い。ぬいぐるみ買っとけばよかったと後悔するレベル)。
    なんですけど、やっぱり肝心要の夢美がどうにもピンと来ないんですよねぇ。個人的にキャラ自体がそんなに好きじゃないというのもありますけど、15年も作中では経っているので蟲との絆だけではなく、よう女少女成人と変化していく夢美自身の成長も描かれていくんですけど、そこの辺りがぼんやりしてたかなと。
    あるイベントの選択肢で性格が大きく変わるところはあるんですけど、それはあくまで性格で成長とはまた違いますし。まあこの辺の感じ方は個人差がありそうなのであくまで私の場合ですけど、どのキャラよりも尺が割かれた割にはなんにもなかったなぁと。
    この辺りは前述した溜めの部分の省略と成蟲編が最終章の割に短いなどもあるのでしょうけどもね。というかこれを書いているのが蟲狂編クリア後というのもあってレンくんのほうが印象に残ってます。

    あとは原画の上田メタヲさんの絵は古臭さを感じるものの、やはり綺麗で良かったです。テキストでは壮絶なことやってるんですけど、メタヲさんの絵が綺麗なんでグロいと言えばグロい……けれども酷いシーンの時も見ようによっては美術品のように見えましたね。
    が、絵に関してはやはりシナリオに比べて量がかなり不足していました。


    ◆えっちなしーん

    ブサイクのゲームなので言うまでもなく内容はハードです。触手、スカトロ、ふたなり化、レズ、拷問etc……それも陵辱というよりは人体破壊までいくようなリョナ系が多いのでダメな人は本当に受け付けないと思います。逆にそういうのを求めている人には貴重な一本になりそうですね(そういう性癖がある方はとっくに手を出しているでしょうが)。
    個人的にはかなりキツかったですけど、なんかスゴイモノを見たという不思議な感覚が残りましたね。館編の西先生の実験とかもうレベル高すぎてエロとかグロを超えて遊園地のアトラクションに乗っているような気分でした……おまけディスクのうぇるかむとぅあんずのアゲハはクッソえっちだったので良かったです。欲を言うならもうちょい快楽責め系が欲しかった。
    以下はシーン数ですけど、今回数を数えるのがクソ面倒だったのでテキトウです。一応内容がそこまで変わらないようなエロは合わせて一つでカウントしてます。参考までにどうぞ。

    夢美……20
    アゲハ……4
    ユーリア……5
    サユリ……4
    美弥香……2
    唯……2
    綾佳……1
    遥……2
    杏子……3
    夢美&アゲハ3P……3
    夢美&綾佳3P……1
    美弥香&唯3P……2
    綾佳&遥3P……1

    感想は以上です。
    んーなんというか良い作品ではあるのでしょうし、実際ADVとしても優れてはいるんでしょうけど、細かい肉付けが出来てないせいで作品が持っているポテンシャルを発揮できていないというという印象が強く残ってしまいました。
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