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    運命予報をお知らせします 感想

    作品名運命予報をお知らせします
    メーカーヨナキウグイス発売日2013年4月26日
    原画夕霧シナリオルクル
    Pricoムービーmiki
    対応OSWindows XP/Vista/7お気に入り度7/10
    ディスクレス点数73
    プレイ時間約17時間


    最初はアンチエロゲなんだなと思いながらプレイしていましたが、進めてみると愚直なまでの恋愛観ゲーでした。
    エロゲとして見るならかなりガバガバな部分が多く、褒められたものではありませんが、それでも中々に力のある内容だったかなと。それだけにもっとエロゲとしてのカタチを整えていれば上を目指せただろうにという残念さが際立っています。良くなる余地があるのに自分たちからそれを捨ててしまっているんですよね。なので個人的には好ましいと感じる部分がありつつも、この作品を人に勧めようとは微塵も思えませんでした。

    以下は詳細な感想(一部ネタバレ部分は反転で読めるようにしています)。


    ◆シナリオ

    本作のルート構成は穢翼のユースティアやG線上の魔王などに見られるような章ごとにスポットが当たるヒロインが変わり、その章の最後にそのヒロインと結ばれるか振るかを選んでいくものとなっています。大体のエロゲは本格的に関係を深めるのが個別ルートに入ってからなので、振られたり、振られたその後を書くものが少ないですからね。
    なのでヒロインを振っても次の章では振ったヒロインが出てきますし、関係もリセットされたりはしません。これは作中でも出てくる、「一人が注げる愛情の量は限られている」、「人生は常に選別を繰り返している」などを反映したものなのでしょうね。選別という言葉は結構な頻度で出てくるので特に。
    恋愛は誰か一人だけを選ばなければならないというのを強く押し出したシナリオなので、ハーレムゲーなどが好きな人はまず合わないと思います。

    特徴としてはもう一つあって、それはメタ発言の多さと作中でエロゲのお約束的要素への批判が数多く盛り込まれていること。

    前者は自分のことをサブキャラやヒロインと呼称するようなキャラも出てきますし、ルートだとかヘタレ主人公、攻略なんて言葉もバンバン出てきます。ここもまた人を選ぶ要素ですね。個人的には意味の分からん寒いパロネタと共に運命予報で一番いらなかった部分だと思っていますが。

    後者に関してはサブキャラの箒木景色がヘタレ主人公が許せないんだ云々と具体的に批判しているものも多いですが、以下のようにヒロインルートの内容やヒロインのキャラを使って表しているものもあります。

    ・光
    兄妹は世間の常識として結ばれてはならないもの。両親が存在しないなどということも勿論ないので対立が避けられない。

    ・夕紀
    物語性のある恋愛の否定。特に尤もらしい理由や巨大な壁のような困難を乗り越えたりしなくても人は結ばれる。

    ・観月
    ツンデレが現実に存在したら。親しい人にしかデレがなく、関わりが薄い人にはツンの部分しか残らず印象が悪くなる。

    などなど。こういう要素を盛り込んだり、批判を分かりやすくキャラにそのまま喋らせてしまうからアンチエロゲっぽく見えてしまう。いや、実際にそういう風にも取れるのだけれど、この作品のメインはそういうものではないんです。
    恋心ってなに? 恋心って何処から来るの? あなたは誰に、どうして恋心を抱いたの? それは本当に恋心なの? そういうものが全編を通して描かれます。アンチエロゲ的な批判要素が目立つのは作中で絶対とされている恋愛観があり、それ以外が切られるから。これはある意味で凄く傲慢なんですけど、真摯でもあるんですよ。

    作中で主人公は「赤い糸メール」という学校に伝わる恋のお呪いを契機として様々なヒロインから意識されることになります。そうして一緒に過ごし、関係性を深めていく内にやってくる告白の瞬間。作中でヘタレ主人公は徹底的に非難されますので告白から逃げることは許されません。
    好意に気付いたからには、告白を受けたからには応えなければいけません。知らないふりなんて許されないし、相手を少しでも想うのならそれが相手の全てを踏みにじる行為だということも分かっているはず。だからきちんと向き合わなければならない。

    結果として主人公は応えます。応えるんですけど、知らず知らずのうちに箒木景色に毒を盛られた結果、相手の気持ちに応えるのではなく、相手の恋心を否定するという応え方になってしまう。光にはそれは自分への恋心ではなく、勝手に生み出した理想の兄への恋心だと、夕紀には自分ではなく、周りに感化され恋に憧れるがあまりに生まれた恋に恋する恋心であると。観月に対しても似たような感じで否定してしまいます。
    結局、向き合ってはいるんですけど、やり方を完全に間違えて全力で相手を踏みにじる方向で、相手の恋心への返事になっていない返事で振ってしまっているんですよね。
    それは本当に恋心なの? という恋愛感情への懐疑的な姿勢は本作の重要なテーマなんですけど、こうやって間違えたやり方で、ある意味で逃げたやり方で振りに振って、自分はきちんと向き合って選別したと思っている主人公が、選びに選んだと思っている相手に今度は自分の恋心を疑われてしまうという展開が凄く良かったですね。
    あれだけ批判されていたヘタレ主人公そのものになっていた主人公が今までやってきたことが、これ以上ないぐらいの形で自分に返ってくる。お見事としか。

    この展開の乗り越え方も良かったですね。自らをサブキャラと称する林檎の言葉とそれを受けた観月の言葉によって今までの自分の間違いに気付いた主人公が観月の告白にちゃんと応え、自分の恋心に確信を持って夏帆へ想いを伝えに行く。
    観月をちゃんと振るシーンと夏帆への青臭さ全開の告白シーンはもう最高の一言でしたね。この二つで評価爆上がりするレベル。特に観月の方は見ていて泣きそうでした。
    まあ恋心への疑いの答えがきっかけはどうであれ、今の自分が相手を好きだと確信できているならそれは恋なんだ、というような若干力技染みていたのが気にならなくもないですけど、こういうのは力技であればあるほど好ましく思えるような気もするので個人的にはすきですね。
    恋心は散ることがあっても自分が信じている限り、何者にも否定されないということですから。

    それはともかく、運命予報では私のエロゲにおける恋愛宗教が真正面から否定されたのでちょっと複雑な気分でしたが。夕紀ルートの内容と最終ルートの観月先輩が主人公へぶちまけた言葉、両方とも好きなんですけど、ほんとに複雑でしたね……。


    ◆不満点

    「それじゃあ、可愛くなくて、優しくなくて、気さくでもなく、ずっと大人びていて、貧乳で、ショートヘアーだったら、夏帆先輩のことを好きにならなかったのかな?」
    「いいや、僕はそれでも篝火先輩のことが大好きだったと思うよ」

    ここからは気に入らなかった部分なんですけど、個人的には終盤で出てくる上の夕紀と主人公のやり取りが鼻につきました。この質問自体がナンセンスなんですけど、今の夏帆を構成する要素を全部無くしたらそれは夏帆じゃない別の何かなんですよ。そして、主人公が好きになったのは今、そこに居る可愛くて、優しくて、気さくで、子供っぽくて、巨乳で、ロングヘアーの夏帆。
    なのにそうじゃなくても好きってなんなんだろう。お前は一体誰を好きになったんだと思ってしまう。ここに来て主人公の恋心に私が疑いを持ってしまったのがなんともはや。いや、ほんとこのやり取りクソだな。大嫌いだわ。


    で、悪い点の話が続くんですけど、立ち絵はともかく、CGがあまりにも酷いというのは公式のサンプルを見ればわかるので置いておくとして、ウィンドウが文字に被らないせいで透過度設定が全く意味を成していなかったり、バックログ表示の不具合、ぶつ切りBGM、CGモードが埋まらないバグ、多めの誤字脱字(普段そこまで気にしない私でも気になるぐらいに脱字が多い)、テキストと立ち絵、背景、CGの表示が噛み合っていない部分がある、表示されるテキストと再生されるボイスの齟齬、音声が荒い(溜息とかが特に)、OPムービーを用意したにも関わらず、実際のゲームでは未実装になっているなど総じて貧弱なシステム面と出るわ出るわのバグ祭り。
    しかも何が問題って公式もある程度把握してるものがあるにも関わらず、パッチを一回も出さずに完全放置なんですよね。いくらなんでもお粗末過ぎる。特にOP未実装はお前……折角良い曲と中々の出来のムービーがあるのに自分から捨ててしまうのか。

    個人的にエロゲのOPムービー観るのが好きで好きで仕方がないっていうのもあるんですけど、私にとってOPムービーって扉の役割が強いんですよね。ここから物語が動き出す、という風な。エロゲって絵、テキスト、BGM、歌、SE、ボイスその他諸々が合わさって相乗効果を上げてより良いものになって完成しているものじゃないですか。だから用意してあるのにも関わらず、演出として大事なものを捨ててしまうのが受け入れ難い。他と同じ土俵で勝負している以上、処女作だから、とかカネがないとかそういうものは関係ないし、ユーザーが考えるべきことじゃない。同人なら許されるかもしれないけど、商業作品として世に出しなたら駄目でしょこんなの。

    演出という点だとEDムービーが無くてスタッフの名前をバッと一画面に表示してハイ終わり! なのも余韻もクソもなくてアレ。ED曲ないならないで最終ルートのEDでだけOP曲フルで流すとかやりようはあったと思うんですよね。
    小説じゃなくてゲームなんだからそういうものがあるかないかで作品に対する印象って結構変わると思うんですよ。EDで使うのがアレならOP曲は歌詞が本編を表しているので挿入歌としても使えただろうなあと思いますし。観月の恋心にきちんとケリをつけ、夏帆に最後の告白をするべく見つけ出そうと探しに出る辺りで流したりね。そういう余地があるのにあまり気に留めていないような感じが滲み出ているのがかなり気に入らなかったです。運命予報は演出を軽視しすぎている。
    私はエロゲらしからぬエロゲは大好きだけど、エロゲであることを放棄しているような何かは大嫌いなんですよ。そういった意味では運命予報は後者に片足を突っ込んでいる状態なので、作中で描かれたテーマなどが好ましくて好きなシーンがあっても、諸手を挙げて好きと言い切れないし、誰かに勧めたいとも思わないんですよね。勿体無い。


    ◆えっちなしーん

    シーン数は少ないですね。まあこの絵で抜けと言われてもキツいのであまり残念でもないのが悲しいですが。シーン自体は尺がやや短めながらも特に叩く程でもなく、かと言って褒められるものでもない微妙なもの。
    まあ期待はしないほうが良いでしょう。

    観月……3(内1つはオナニーのみ)
    それ以外……2


    感想は以上となります。

    | エロゲ感想 | 21:17 | comments:2 | trackbacks(-) | TOP↑

    COMMENT

    ここの感想読んでやるかどうか決めるつもりだったがやめた。

    なおかみまほはやった

    | まぼろし(幻) | 2015/10/13 19:21 | URL |

    おお、もう……まあボクも勧めはしないですね。もう既に買ってるとかならやっても良いけも知れんけど

    かみまほはどうなるかなぁ……

    | くたばりかけの梟 | 2015/10/14 18:51 | URL |















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