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    ぼくの一人戦争 感想

    作品名ぼくの一人戦争
    メーカーあかべぇそふとつぅ発売日2015年2月27日
    原画有葉シナリオるーすぼーい
    桜川めぐ/しほりムービーKIZAWA Studio
    対応OSWindowsXP/Vista/7/8お気に入り度7/10
    ディスクレス点数76
    プレイ時間約14時間


    なんというか、ノスタルジアに続いてつまらなくはないが、特別面白いわけでもないという微妙な感じに……。(一部ネタバレ部分は反転で読めるようにしています)。



    色々不満点はあるのですが、楽しめなかった一番の原因はOPムービー、体験版、公式サイト等を見て、自分が求めていたものと実際出されたものが違った、というのが大きいですね。
    というのも私が一人戦争に求めていたのは訳の分からぬ空間で繰り広げられる「戦争」で、その理不尽な戦いに巻き込まれていく中で仲間が一人、また一人と犠牲になっていき、泣いて叫んでも最後の一人になるまでそれを続けることを強いられる、デスゲームモノとしての期待でした。
    バトル・ロワイアルのように平穏無事に暮らしていた若者たちが突如として降ってきたデスゲームに苦しめられる中で、恋人や想い人との恋愛だとか友人との友情の再確認だとかそういう儚い青春模様を描きながら引き裂かれていく様を見せてもらえるのではないかなと。

    が、どちらかというと本作におけるデスゲーム、「会」はあくまで主人公である蓮司の成長を促すための一要素に過ぎず、メインではありませんでした。体験版において人殺しまで行ったヤンキーで手の付けられない実の弟、永治を自分が呼び寄せたのにも関わらず、即送り返したように自分と相容れないと判断した他人を見切る蓮司が他人との関わり方を見つめなおすのがメインだったのですな。

    まず、そんなことを促す「会」とはなんぞや、という話なのですが、ざっくり説明するとつい先日配布された、「ぼくの一人戦争+」のようなタワーディフェンスゲームです。
    動けない王将・蓮司が自分を襲いに来る化け物から身を守るべく、自分と関係性のある他人を兵として招聘し、代わりに戦ってもらうというもの。一幕における勝利条件は敵の殲滅。

    ・仲間は無制限に呼べるわけではなく、招聘や特殊な行動にはコストがかかる。
    ・王との関係性が深い者ほどスペックが高く、かかるコストも安い。
    ・王と一番関係性の深い兵は毎回強制出撃(コストは勿論最安値)。
    ・現実世界で物理的に遠く離れた者や架空の人物を招聘することは出来ない。
    ・王と兵共に「会」で起きたことは現実世界でも覚えている。

    など細かなルールはいくつかありますが、こんな感じです。
    これがどう人との関わり方を促す云々に繋がるのかというと、戦いの中で兵が倒されると倒された兵と王との関係性が切れてしまうというのが一つ(おまけに倒された兵は自分を死なせた王へ復讐するかのように王への強い憎悪を植え付けられ、殺しに来ます。但し、これは一度のみ。憎悪を叩きつけた後は綺麗さっぱり王の存在が兵の中から消えます。王の側は消えないのがミソ)。
    もう一つ、王が倒された場合、つまり「会」で敗北した場合は王の理性が弱められ、自己中心的な振る舞いをするようになります。この二点が巻き込まれた者達の世界(人間関係)を壊していくのですな。これがシナリオに大きく関わってきます。
    ただ、「会」における戦闘描写は全く面白くありませんし、戦いを盛り上げるような演出も皆無なのでバトルに期待するのはやめておいたほうが良いですね。
    まあ元からそういうものを押し出しているわけでもなく、戦闘要素はおまけでしかないので良いといえば良いのですが、鬱屈とした展開が大部分を占め、エンタメ性にも乏しい本作としては折角バトル要素を入れたのだから色々と溜まったものを解消する意味でももう少し派手にやっても良かったと思いますね。

    で、人との関わり方の見直しが強制されていくのは「会」の戦いの激化に伴い、兵の戦死が増え始めたことによって親しい人物との繋がりがどんどん消えていくせいなのです。
    蓮司が足を失った際に年長者として良く支えてくれた工藤先生、るみと深い関わりを持つキッカケとなった変わり者な友人のしのぶ。この二名が戦死したことが大きいです。親しい人が消えようが会は止まりません。ですが、親しい者に助けてもらわねば「会」を切り抜けることが出来ません。
    「会」の戦いでは戦死者が出るとその幕の戦いは終わる+戦死者が出ると手持ちの総コストが回復するというルールがあるのですが、では役に立たない者を戦死させていけば良いのか、つまり、蓮司が弟の永治にそうしたように駄目なものは切ればいいのかというとそれもその場しのぎにはなれど、根本的な解決にはなりませんし、そういったことにも数の限界があります。また、るみだけ使って戦えば良いじゃんというのも通用しません。複数の兵を招聘して勝つのが勝利条件になっている場合もありますし、そもそもタワーディフェンスゲームなのでいくら強かろうが一人ではどうにもなりません。ではどうするのか。
    そうです、親しい者が死んだことによってそうでない人との関係を改善せざるを得なくなるのですな。なんというコミュ障殺しのゲーム。余計なお世話にも程があるぞ。

    さて、そこからるみと長門のお陰で少し立ち直った所で結花、沙代と焦点を当ててお話が進むのですが、この二人のお話は良く出来ていて良かったですね。特に結花編の駄目人間が一念発起して自分自身と周囲の自分への態度と見方を改めさせる展開は暖かい気持ちで読めました。
    また、本作で重要な位置を占めた沙代編での自分には分からないものとして永治を重ね、切り捨てようとした沙代に対し、蓮司がるみから沙代の過去の話を聞き、また沙代本人とも対話をして横恋慕がキッカケで壊れた関係を修復する様はグッと来ましたね。このお話ではメインの沙代もそうなのですが、徹のことも少しだけ描写される場面があってそこで例え、親しい友人でも知らない側面があるということを見せたのは巧かったと思います。この辺りは本作の全てを表しているのではないかなと。
    結局、一人戦争で言いたいことは一側面で人を判断して対応を決めるのではなく、対話なり何なりしてその人を知りましょうよってことですからね。実行できるかはともかく、割りと当たり前のことを言っているお話ですけれど、「会」の余計なお世話な妙に悪意めいたペナルティがその辺りをエグい感じにほじくってくるので考えさせられるものがあります……が、如何せん説教臭い。
    そもそも作中でも言われたように「会」は現実の人間関係をどうこうする意味以上のものはないのですが、十分上手く生きていたのにいきなり降ってきた災厄に生き方を見なおせ! などと強制されたりするのは正直余計なお世話じゃとしか言えんのですわ。
    後は不満といえば、この後の展開、蓮司の「会」が一応の終結を見せた後にるみが王に選ばれてしまう最終章の存在が大きいです。

    るみが選ばれると戦争で蓮司が戦死し、ルール通りに蓮司がるみの存在を忘れます……が、るみはそこで諦めずに蓮司との関係をまた築き直します(一度殺しに来るほど憎まれるので王側がそれを恐れることも合わさり気付きにくいのですが、王側からアプローチをかければ関係の修復自体は容易らしいです。ただ、切れた関係を戻すと王の心に深刻なダメージが残るとのこと。この辺は描写が曖昧なのでアレですが)。
    で、蓮司に忘れられることが耐えられないるみがどうするかというと、今度は戦争で兵を招聘せずに負け続けることを選択します。当然、るみも自己中化。しかも、るみにとってのそれは家族を第一として生きることだったので、るみの家族を救いようのないクズとして切り捨て、将来的にはるみを連れて田舎を出ようとしている蓮司の存在はこの生き方にとっては邪魔でしかありませんでした。これによりるみの中で蓮司の存在が消えていくというキツい展開に。
    更にるみの一番目の兵は蓮司ではなく母親だった+戦死済みという事実があったので家にも帰れなくなってしまうのですな。そこにるみの中から消えてしまった蓮司(とは言うものの蓮司の恋人として記憶が一瞬戻ることもあるのがエグい)がるみの家族の知り合いとしてお世話をすることになります。一人を作らなたいための優しい戦いでした。
    この辺りは今まで何があろうとも傍にいてくれたるみが消えたという、真綿で首を締め付けられるような苦しみの中に切なさも合わさって実に良かったですね。特に蓮司がるみに別れを告げようと決意する辺りはCGとBGMが合わさってもう……。


    しかし、この状況の解決方法が切り捨てたるみの家族たちと和解してるみにとっての邪魔者の枠組みから外れるというものだったのですが、この家族との和解がどうにも納得出来なかった……というより気に入りませんでした。
    一人戦争で描き続けていた一側面で人を判断してはならないというのがここでも出てきて、蓮司視点で散々クズだと描写されてきたるみの家族にもるみが望めば習い事や何やらのために金をそれほど惜しまずに使ってやっていたという正の面もあるのだと描写されるわけですが、で? としか。
    るみに暴力加えたり、熱が出ても虐められようとも放置、むしろその姿を嗤っている始末。寝たきりの祖母の面倒や家族の食事の用意などの面倒事を押し付ける等の事実は消えないわけで、それがこの家族にとっての普通の在り方だとしてもクズはクズなのですよ。苦しんでいたるみの救いにはなりませんし、この事実を受けてるみの家族を受け入れる蓮司が良く分かりませんでしたし、何より苦しめられていて沙代や蓮司に救われるまで死人のようになっていたるみが家族を良い人だと信じ続けていて尚且つ、蓮司よりも家族を優先している様にイライラとしました。
    キャラ的には先ず、人に悪を見ずに自分に非があると考える「良い子」キャラであるのでそういうものだと言えばそうなのですが、物語であるのならそこまでして信じていることに納得出来る理由が欲しかった。家族であることを切り札のように使われても全然納得できませんし、事実、沙代と蓮司が居なかったらるみは潰れていたでしょうしね。
    戦争によりるみに関する記憶が消えたことでるみを意識させられ、記憶と現実の状況の齟齬に苦しめられてようやく、今までやってきた仕打ちはほんとに申し訳なかったーみたいにテキトーな改心されてもねぇ。


    一人戦争には以下の様に放置された伏線やら不満があるのですが、それよりも上のことに対する不満が強かったですね。

    ・工藤先生が序盤に長門との会話で発した会の上の段階である上会の存在が放置。
    ・沙代編終了以降の展開が駆け足の割にイベント盛るので飲み込みにくい。もう少しじっくりやれ。
    ・全ての黒幕であった長門との戦いが微妙にやっつけ気味(骨を靴に仕込むのは良いとして、あれほど「会」に執着してきた人間があの状況でまんまと地磯に誘い込まれるかというのが疑問。まあそうしないと倒せないのでどうしようもないですが)。
    ・るみの「会」が終わっていない、つまりは根本的な解決を迎えていない=上会もろとも「会」そのものへの追求の放置。
    ・そもそも体験版一の公式サイトやらボイスの有無等を使った大掛かりな主人公誤認の仕掛けが何の意味も成していない、というより永治ちょい役やん。その上短期間預けられてただけで性格丸くなりすぎやろ。宇津木さんの施設は北方水滸伝の王進再生工場並の人格矯正施設なのかしらん。独り戦争はあくまで蓮司の話として徹しているのだから沙代編で悟ったものをぶつけるのならるみのクソ家族共より永治にこそぶつけるべきでしょ。
    ・サントラボーナストラックのゲーム未使用曲が色々ときな臭い。アレンジverは純粋なボーナス曲なので良いとして問題は残る三曲。a moment、Story of the Rumi、First and Last、どれもテンションの上がるクッソカッコいいバトル用曲な上に最後のものはラスボス戦用とも思える壮大なもので、本来は長門との戦いの後でもう一波乱、「会」そのものを終わらせるラストバトルがあったのではないかと邪推してしまう。多分、上会のことだよなぁ。
    ・OPで使用されていた、「最期の一人になるまで戦いは終わらない」とは結局なんだったのか。「独りを作らないための心優しい戦い」に関しては蓮司とるみ、それぞれがそれぞれのために寄り添うものを指しているのだろうけど、これに関してはそれっぽいものがなかった。
    ・「ぼくの一人戦争」というタイトルが蓮司のことではなく、長門のことだったのは笑った。そういえば、長門の一人称もぼくだしな。自分だけが何故「会」などという災厄に巻き込まれなければならんのだという憎悪のあまり、世界の人々を自分が苦しめられた「会」の戦いに巻き込もうとあの手この手で一人戦争の種を蒔いて暗躍する姿は正に作中の喩え話でも出たような仙人でした。お前は一体誰と戦っているんだ状態で狂っていましたが。でも長門のおじさんすき。声優さんの演技も良かった。最終章の「聞け、これよりあの小娘を焼き殺す!」 という台詞のあの気迫。
    ・「会」の世界のしつこいくらいに妖艶と評されるるみちゃんとセックスさせろ。お願いします。現実世界の犬のような可愛さをもつるみちゃんも良いけど、断然妖艶るみちゃんのが良い。サブキャラのエロと一緒におまけかなんかで用意しなさいよ。エロといえば「会」でおかしくなった蓮司がレイプまがいのことをするシーンがあるけど、最後までやりなさいよ! 絶対シコれたのに。まあ、あそこでるみを傷つけてしまったという事実に気付かないとお話が進まないのだけれど、そこはヤり終わったところでもええやん。



    こんな所でしょうか。別につまらなくはないのですが、それなりに不満があるのと、後半の駆け足、問題の放置、未使用BGM等が合わさってもっと先のものが本来はあったのではないかと思わせてしまっているのがマイナス。
    ただ、相変わらずテキストは読ませる力に溢れていますし、魅力的なBGMとボーカル曲、パワーアップした塗りと有葉絵が合わさって値段分は楽しめたかなと。
    あ、えっちなしーんはるみちゃんのみで数は5です。

    | エロゲ感想 | 12:42 | comments:2 | trackbacks(-) | TOP↑

    COMMENT

    最初永治が主人公かと思わされたせいで蓮司がなんか妙に鼻につくから楽しめないわ。(積み)

    | まぼろし(幻) | 2015/03/19 17:16 | URL |

    あー話題集めの無理矢理なパフォーマンスやるとこういう所で損するんやなぁ。短いから気が向いた時にやって、どうぞ
    永治主人公で更生する路線は少し見たかったね

    | くたばりかけの梟 | 2015/03/19 19:47 | URL |















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