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    12の月のイヴ 感想

    作品名12の月のイヴ
    メーカーminori発売日2014年1月31日
    原画庄名泉石/高崎まこ/柚子奈ひよ/sataシナリオ竹田/鏡遊/鋏鷺
    原田ひとみ/Ayumiムービー
    対応OSWindows XP/Vista/7/8お気に入り度6/10
    ディスクレス点数73
    プレイ時間約15時間


    意外や意外にも七不思議信者として期待していた竹田さん、女子大生ライターという目立つ肩書で注目していた鋏鷺さんを押しのけ、割とどうでも良い(失礼)と思っていた鏡遊さん担当のみずかルートが一番良かったという結末が待っていました。

    以下は詳細な感想です。(試行錯誤の末、今回はネタバレ全開になりました。読む際は注意してください。また、画像はあくまでサンプルですので大幅に縮小しています。画像の著作権はminori様にあるため、無断転載はお止めください)


    ◆リスタート

    意志があり、想いが確かにあるのなら、何処からでも理想に向かって走りだすことが出来る、そんなモノを感じた作品でした。全体を通してみると、何かを失ってからそれを乗り越えて再出発することが出来るのか、ヒロインの抱えた悩みに主人公が介入して解決し、幸せに向かって進んでいく王道の構成だったと思います。

    体験版後直ぐに起こる事なのでもう言ってしまいますが、最初のお話であるみずかルートでは階段から落ちた際に打ちどころが悪く記憶喪失になってしまうという展開。最初は展開がチープすぎるだろ……地雷を踏んでしまったかと絶望しかけましたが、それは最初だけでしたね。
    記憶喪失モノというと喪失した人間が何とかして記憶を取り戻そうと、その境遇に真っ向から立ち向かう展開が多いですが、みずかシナリオのキモは記憶を失う前と失った後の人間はあくまで「別の人」なのだという事実をいきなり叩きつけてきた所。これは個人的には盲点でした。この展開になった時はそうか、そう来たかと頭がグワングワン揺れましたわ。

    この後に記憶喪失したみずかは直人くんたちのサポートを受けながら日常生活に戻って行く訳ですが、そこでみずかが感じる元々のみずかの生活していた痕跡。自分だけど自分ではない人間が自分と認識されて少し前まで存在していたというどうしようもない気持ちの悪さに心身を擦り減らしていく描写は全体的にコンパクトに纏められたイヴのシナリオの中でも特に際立っていたと思います。実に生々しかった。
    更に時間が経つと「記憶喪失前のみずか」が別人格のようなものとして再び現れ、二人のみずかが内部で特に条件もなく切り替わるという泥沼っぷり。作中でも記憶喪失以前の人格はA、記憶喪失後の人格はBと分けられ、みずか自身も周りの人も巻き込んでいくのですが、二人のみずかが互いへ抱く想い、焦り、憎悪にも似た何か。二人のみずかの板挟みにされる直人くん

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    それらを描写していく中で仕掛けられる次なる爆弾。記憶喪失前……言い方が悪いですけど、つまりは本来のみずかの人格が消失へ向けて動いているという事実。ほんと容赦無いなと。
    みずかルートではその人をその人たらしめてるモノとはなんなのよ、というものが問われますが、それに対する応え方が良い。
    元のみずかが消える日に直人くんが指輪を渡して、ずっと「みずか」を好きでいると言うのだけれど、ここの破壊力は凄まじかった。余りにも強いんだ、直人くんが。直人くんはみずかという個体を受け入れたのではなく、みずかという存在そのものを受け入れていた。我ながらイミフだけど貧弱な語彙と足りない脳みそしかないボクじゃここらで限界だった。伝われ~。
    あと、直人くんがみずかを受け入れていく姿勢の強さの理由が物足りない、というか描写不足の気があったせいでモヤモヤしていたのだけれど、ある程度はこのセリフ、いや言葉で吹き飛びましたね。少しお互いに酔っている雰囲気がして臭いとも感じたけど、この誓いの言葉によってみずかが言っていた永遠が始まるのだと確信出来ました。

    さて、みずかルートはここでお終いですが、イヴのお話自体は終わりません。実を言うとこのお話は一本道で最後に位置する由紀ルートを終えるまで区切りがないのです。
    これは不治の病に侵された由紀が特殊な力によってタイムスリップし、過去に飛ぶことによって自身の病の原因……遺伝性のものであること、母親に何らかの原因があるのではないかということが分かっているため、飛んだ過去で自身の介入によって父親の結婚相手を弄ろうとするというお話なのです。前述のみずかルートはその過去を変えた結果の一つ。しかし、上手く行かなかったので再び飛ぶ。それを繰り返していきます。

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    で、二周目である杏鈴ルートなのだけれど……みずかルートの出来の良さでハードルが上がってしまったという点を差し引いても酷い出来。申し訳ないがこいつについては省略させていただきたい。
    余りにも余りにもワケガワカラナインダ。元々、みずかルートでもいきなりおっぱい揉ませて性的な意味で挑発してきたり、外でぱんつ脱いで「これあげるからシコっていいよ☆(ゝω・)vキャピ」など訳の分からん展開はあった。でもみずかのそれはあくまでメインにほぼ関わらないサブイベント的な側面が強かったから流せたんだ。だが、杏鈴ルートは不幸にもそう言ったものをメインにしてしまった……唐突に表面化する三角関係、お世話してくれる系幼馴染から一転、突如キチガイと化す杏鈴ちゃんと軽度のキチガイ化を果たすその他の面々……とにかくシナリオの都合で意図的かつ強烈なキャラ崩壊を起こしているという感覚が強くあったのが駄目なのかな。世の女子大生の頭はどうなっているのだろうかと純粋な疑問が浮かんだルートでした。褒められる点はエロしか無い。家族ぐるみの付き合いをしていた者達による、母親の呪縛からの解放ってのは悪くないテーマだと思ったのだけれどなあ。

    二回のタイムトラベルで過去改変を狙うも由紀の病状は悪化するだけで失敗に終わります。
    本来過去に飛べる回数はニ回と決まっていたのだけれど、なんやかんや力技により三回目の過去改変へ。最終ルートである由紀ルートの始まりです。ここまで書いて力尽きたので後は是非にプレイして二人が勝ち取った未来を確かめて欲しい。(丸投げ)

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    個人の感想としてはこのルートのキモはやはり愛した女の子を救うんだ! という気持ちと行動が起こす奇跡によって絶望を打ち破るカタルシスじゃないでしょうか。細かく見るとなんでそうなる? という疑問点や長めのエピローグなんかが特にそうですけど、ご都合主義過ぎやしないかと引っ掛かりを覚えたり、一本道かつ、由紀ありきの話しすぎて他のヒロイン捨て駒じゃねーかという不満を覚えるかもしれませんが、苦労した末に掴む幸せというのはやはり強い。丁寧な演出も合わさりなんだかんだで良い気持ちになれるシナリオでした。
    ただ、細かい点を気にする人は間違いなく合わないと思います。あと由紀が息絶えるシーンのドキドキ具合は凄かったです。描写と演出の勝利。しかし、どの場面でも幸せを掴むための引き金が走る事なのが心憎いですなあ。クリア後に主題歌・RUN.EVE.RUNがより愛おしく思えました。


    ◆視線を意識した画面演出とハイクオリティなBGMと背景

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    本作で目を引いたところと言えばこれも挙がりますね。上の画像の様に人物の視線がしっかりと今、話しかけている者、見ているものに向いているというのが臨場感を出すのに一役買っています。この辺りはペルセウスから大幅にパワーアップした印象。

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    わざわざ専用のキャラ絵を背景に組み込むことで主人公と相手の距離感まで正確に表現。背景もminoriお得意のクッソ美麗な写実的背景でうっとり。職人の仕事や……(感動)

    静止画だとさっぱり分からないのでお見せできないのが残念ですが、キャラが振り向く際の後ろ姿、横姿、正面、三つの立ち絵を駆使したアニメーションっぽい演出、ペルセウスから? ある(それ以前のminori作品を知らないのでなんとも言えませんが)ウォーキングトークなど細かいところにも拘っていて目を奪われます。必見。


    ◆エロシーン

    本作で諸手を挙げて賞賛できるのはやはりここでしょう。
    倒産の危機に追い込まれたせいか、ユーザーを取り込むためにペルセウスから妙にエロ方面に媚び力を入れはじめたminoriですが、今作はそれが素晴らしい出来になっています。

    ひとつ、原画・塗り共に渾身の出来栄えで画面に広がる美麗な絵。

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    しかも、エロゲの華であるエロシーンの度に毎回下着を変えてくれるという股間に訴えかけてくる熱い心配り。他のやる気なさげなクソメーカーたちには是非見習って欲しいところ。

    ふたつ、エロシーンの尺、使用するCG枚数、射精の回数、どれをとっても大抵のエロゲを軽く捻り潰すほどの圧倒的なボリューム。

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    シーン数自体はみずかが4、杏鈴が5、由紀が3とそこまで持ち上げる量ではないのですが、問題は中身でしょう。一度のエロで3回の射精は序の口、下手をすると八回ほど射精する場面も有り、一~二回でダウンするエロゲ主人公は主人公ではないと言わんばかりの精力。
    おまけにどのシーンでも平均四枚はCG投入していますからね。八回戦だかそれくいらいやって最早何回sexしてんのか把握できない由紀の最後のエロに至ってはCG6枚投入する天下無双ぶり。これが一つのシーンなんだからビビる。難点を挙げるならあまりにボリュームが有り過ぎて抜いた後に「こいつらまだヤってんのかよ……と」若干醒める点か。
    シーン数は上に書いた通りの回数ですが、実質、倍かそれ以上の数があると思って頂いても良いかと。

    みっつ、それなりに変態的な嗜好。

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    卑語無修正なのもポイントですが、実の姉に扮装して行うイメージプレイ、アナルセックス、近親相姦などが盛り込まれているのも良い感じ。特に由紀には個人的大好物シチュである、もうすぐ死んでしまうという状況での生きた証を刻み込んで、という感じの激しいセックスがあったのが最高でした。文句無いです、はい。

    感想は以上になります。

    | エロゲ感想 | 22:04 | comments:4 | trackbacks(-) | TOP↑

    COMMENT

    ちょっとやってみたくなるような感想
    積んでるからやってみようと思った

    | まぼろし(幻) | 2014/06/11 22:04 | URL |

    そう言って貰えると嬉しいんやで。
    でもみずか以外はほんと微妙だから気を付けるんだ。あと日常パートが結構怠い

    | くたばりかけの梟 | 2014/06/13 19:42 | URL |

    安心しろ!

    もうアンインストールした!

    | まぼろし(幻) | 2014/06/14 18:05 | URL |

    あっ(察し)
    し、シナリオはともかく、エロかったやろ……?

    | くたばりかけの梟 | 2014/06/15 08:34 | URL |















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