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    夏空のペルセウス 感想

    作品名夏空のペルセウス
    メーカーminori発売日2012年12月21日
    原画庄名泉石、高崎まこ、柚子奈ひよシナリオ御影、鏡遊、竹田
    原田ひとみ、nerineムービーIris motion graphics
    対応OSWindows XP/Vista/7お気に入り度6/10
    ディスクレス点数74点
    プレイ時間約14時間(管理人基準)



    ――ああ、怖かった。



    正月の記事でペルセウス微妙だと言ったな……あれは嘘だ! いや本当に。あの記事書いた時は恋ルートだけクリアしてたんですが、全ルートクリア後にはそんなこと言えなくなっていました。しかし、あやめルートがツボでしたねえ、うん。他二人もそれぞれ良かった。
    ただ、シナリオは短くも良く纏まっていたと思いますが、やはり全体的に駆け足な感じは否めませんね。描写しているモノに対し、圧倒的に尺が足りていない。そういった意味では「微妙」な作品でした。

    ああ、それとこの作品に最も合うセリフ、というより言葉はシナリオ的にもおっぱい的にもキャッチコピーで使われていた、「輝きに、手をのばせ」だと思うのですが、上のピックアップのセリフではあえて使いませんでした。何故か。この作品で私の中に一番響いたのが上のセリフだったから。以上。
    それじゃあ、以下は詳細な感想です。(一部ネタバレ部分は反転で読めるようにしています)ちなみに冬空のペルセウスはこの記事を書いた時点では未読です。




    ◆攻略ヒロイン&ルート構成

    攻略出来るヒロインは透香、あやめ、翆、恋の計四名。
    但し、グランドルートに当たる透香は他三人をクリアするまではロックが掛かっています。
    他三人ですが、特にシナリオ間のネタバレもないので好きな順番で攻略して良いと思いますが、最初に恋ルートをクリアしておくと一部の話の理解が捗ります……が、ぶっちゃけそこまで重要でもないのでやはり自分の好きなようにやるのがベスト。
    攻略も共通ルートラストにそれぞれどのヒロインが居る場所に行くかを選ぶだけですので簡単。


    ◆システム周り

    スキップ、バックログ、オートモード、個別のボイスオンオフ設定、中クリックでのウインドウ消去などに加え、ゲーム、アニメ効果や画面効果オンオフ設定などがあり、大体のものは揃っています。
    しかし、バックログが一般的な全画面で複数の文章が表示されるものではなく、テキストウインドウ内で一文ずつ巻き戻すタイプなので使い勝手が悪いですし、何よりメッセージウィンドウ濃度の変更のめんどくささ。自分でシステムファイルを弄らないといけないとか不親切すぎる……。


    ◆CG

    背景ですが美麗と言う言葉がこれ程までに相応しいのはSTARLESS以来ですね。しかも、背景自体は映画で出てきそうなぐらいリアル寄りなのに不思議と萌え系でデザインされたキャラが浮いていないのもポイント。
    2012年どころか近年では最高の出来と言っても過言ではないと思います。
    CGはCGでこれまた素晴らしいクオリティ。特に塗りの綺麗さは他の追随を許しません。人物の塗りはどこか陰のある感じですが、それがまた良いです。この辺りが背景から浮いていないと思わせる部分なのかもしれませんね。

    ただ、一点難癖を付けるなら、恋の着替えシーンとか透香が倒れているところのCGはちょっとポーズがおかしい様な気がしました。そこ以外は完璧。てか、このクオリティに文句付ける方がどうかしてる(断言)


    ◆世界観&キャラクター&ボイス

    舞台は現代の人里から遠く離れた田舎村。

    キャラクターは儚げな見た目とは裏腹に色んな意味で強かな透香や捻じ曲がった性格と森羅への強い依存心を持つ恋などを筆頭に中々にエッジの効いたキャラが揃っております。ただ、掘り下げは尺の短さに影響されてかやや物足りないですね、尤も、これは他のことにも言えるのですが……。

    さて、主人公の森羅ですが、基本的に恋と同じシビアな環境で過ごして来たためか「他人」に対して強い壁を持っています。が、恋のそれほど重症ではなく、本人もまた他人との繋がりを捨てきれずにいるように見えました。ドライと言うよりは同い年の子よりちょっとだけ精神年齢高めのクール系主人公。
    ヒロイン勢が中々アグレッシブなのでそれに振り回される時もありますが、基本的に冷静で行動力も十分。良くも悪くも真っ直ぐな子なので嫌われるようなタイプではないはずです。
    しかし、本当に真っ直ぐなのが裏目に出る時があるのが皮肉。母親の言葉に強く囚われている辺りとか……まあ、個人的にそういう所が好きなんですけどねー。

    キャラクターのCVは個人的には完璧。恋役の楠原ゆいさん(最初榊原ゆいさんかと思った)以外は新人さんのようで聴いたことすらなかったため若干不安でしたが、杞憂でしたね。
    特に透香役の市川ひなこさんは文句なしの演技でしたし、あやめ役の桜井美鈴さんも最初はあざとくてウザいなと思っていましたが、シリアスな感じの時との演じ分が上手くて良かったです。何よりエロシーンの時の喘ぎが実にエロい。立花あおいさんもキャラに合っていてGOOD。


    以下は男女別お気に入りキャラ。

    男……なし。
    女……透香、あやめ、翠。


    ◆テキスト&シナリオ

    テキストは読みやすいです。特に言うことのないエロゲ一人称。後、「七つのふしぎの終わるとき」で竹田さんの一部のテキストがやたら難解な部分があったので身構えていましたが、その辺は皆無で安心しました。ただ、これのお陰で竹田さん担当部分の判別が付きづらくなったのが辛い。このライターさん好きなんですよ。(今回は多分あやめか透香ルート担当臭い気がしますが……七ふしぎの担当ルートの雰囲気的に)

    シナリオですが、お話の内容としては以下のような感じ。

    主人公・遠野森羅とその妹である恋は他人の「痛み」を自分に移すという力を持っていた。幼少の頃に身寄りをなくし、その力ゆえに他人に利用され続けてきた兄妹。
    彼らは、親戚の家を転々とするものの、どこにいても無意識に発動される力のために周囲にそれを知られてしまい、結局、居場所を失い続けていた。
    そんな中で辿り着いたのは人里から遠く離れた天領村。親戚である皆川翠に世話を焼かれながらも翠の両親の勧めで村の神社の社務所で暮らすことになる。それは部外者である兄妹を遠ざけ観察するための処置だったのだろうが、人と接触すると「痛み」を移されてしまう彼らには、逆に都合のよいことだった。
    そんな、比較的居心地の良い場所で過ごすうちに、村の学校のクラスメイトである透香、あやめ、翠たちも妹の恋や自分と同じく「痛み」を抱えている事を森羅は知ることになる……。

    とまあ、こんな感じ。その後の展開としては四人のうち誰かの「痛み」を癒すために森羅君が奮闘するというもの。基本的にシリアスパートが大半を占めていて、雰囲気も明るそうに見えてどこか陰のある感じが目立ちます。

    「痛み」を抱えた人たちを癒す、口で言うと簡単に見えますが、実際のそれはかなり困難かつデリケートな問題で身体的・精神的、とにかくどこかしらに傷を受けている彼女らのために奮闘する森羅君の姿は地雷を撤去しに行く兵士のようでヒヤヒヤさせられます。その人のどこに地雷が埋まってるかなんて他人には分かりませんからねー。

    個人的に好きなのはあやめルートと透香ルート。特にあやめルートのテーマ・人の心から痛覚を消すとどうなるのか、というのがツボでしたね。
    屈託の無い笑顔で場の空気を破壊し、恐怖心という鎖から解き放たれたがために少しずつ壊れていくあやめちゃんの描写、その後の痛みを取り戻す過程も良かったと思います。また、自分の能力が人を救うものだと信じて疑っていなかった森羅の考えが崩れる辺りも中々。この辺りは透香ルートにも繋がってきますね。
    てか全ルートでこのルートが一番良く纏まってると思いました。お陰で体験版時点は透香一択で一番どうでも良かったあやめ株が上がりまくり。

    さて、透香ルートも纏まってはいたと思いますが、透香の病気の具体的な描写が皆無のため、イマイチ透香の達観したような心情に説得力がないのが難点でしたね。透香視点でもう少し掘り下げるべきだったかも。
    まあ、描写不足、というのは全ルートで共通しているのですが、グランドルートなのだからそこら辺は頑張ってほしかった。あと、透香との冷戦はもっとしっかりねちっこく描くべき。いくらなんでもあっさりしすぎ。
    そうそう、不足しているといえば、体験版の時にも書きましたが、遠野兄妹の能力がかなりあやふやなのも難点。一応伏線は張っているものの合体能力の唐突感は否めませんね。とはいえ、全体の流れとしては好きです。
    恋・翠ルートは特に言うこともないし微妙だったので割愛。


    ◆BGM&ボーカル曲

    BGMは47曲と多い上にかなり完成度が高いです。ゲームの雰囲気に合わせてかノスタルジックな曲調のものが多いですね。
    お気に入りは多すぎて挙げられない……豪華版のサントラ最高や!

    ボーカル曲は以下の通り。

    OP……The Brave Under The Summer Sky.
    ED……ねむり姫が目覚めた時に、星を掴んで、同じ空の下、ずっと すき
    の計五曲。

    OPはminoriではお馴染みの原田ひとみさん。EDは全曲nerineさん担当ですが、OPの出来に比べるとイマイチな感じが否めません。

    お気に入りはThe Brave Under The Summer Sky.とねむり姫が目覚めた時に。
    The Brave Under Summer Skyは原田さんの伸びのある歌声が非常に良いですね。間奏のヴァイオリン(?)も素晴らしい。
    ねむり姫が目覚めた時にメロディラインがとても綺麗で癒されます。ED曲の中では随一の出来。あと歌詞が好み。


    ◆エロシーン

    シーン数は以下の通り。
    透香……3
    あやめ……3
    翠……3
    恋……5

    シーン数は恋以外は平均的ですが問題はその質。正直、圧倒的と言わざるを得ないクオリティです。惜しみなく投入される美麗なCGの数々と豊富な差分、シーンごとに変わる下着に汗や精液の濃厚な描写などなど。
    プレイ自体は平凡な和姦なんですけど、とにかく濃いおまけに二回戦三回戦は当たり前で尺も十分すぎるほど。しかも卑語無修正。そしてそして、全ヒロインに事後のピロートークまで搭載と(もちろんCG付き。やっぱ裸でキャッキャッウフフするの良いっすよねー)隙が無いですね、本当に。さすがに発売前におっぱい連呼してただけはあります。次回作からも全員巨乳で行きましょう、minoriさん(必死)
    あと今回、和姦onlyですけどのヒロインとも汗だくになって求め合う内容なので、そういうのが好きな人には最高の出来に仕上がってます。死を受け入れている透香との獣のような交わりや翠に恋とのセックス見られる当たりは最高でしたね……。やはりシナリオゲーでエロに力が入っていると何倍にもエロさが増幅されると思うのですよ。
    まとめると個人的に2012年最強の抜きゲーだと思っているデモニオンに並ぶ出来でした。これがminoriの本気……! ただ、シーンが三回しかないヒロインはもう一回は増やして欲しかったなー。


    感想は以上です。
    雰囲気ゲーとしては優秀な部類だと思いますが、やはりシナリオが薄味なのが残念でしたね。こことシステムが良ければ文句無しの出来だったんですけどねー。惜しい、実に惜しい。
    ただ、買って損はないゲームだと思いますのでおススメです。特にボーコレとサントラが付属している豪華版のコスパの良さは異常なので是非にどうぞ。パケ絵が恋しか映ってないのと箱がデカ過ぎるのがアレですけど、とにかくおススメ。

    あと最後にハガキにも書くつもりですけど、minoriさん! 透香かあやめでロゴデザイン的に難しいかもしれませんが西武モチーフのグッズ作ってくださいお願いします(懇願)
    パ・リーグからは楽天だけだなんてずるいじゃないですかー。

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